
がんと診断されたとき、多くの方が「自分に合った治療法はあるのだろうか」と不安を抱えるかもしれません。近年、mRNAワクチンと免疫チェックポイント阻害薬キイトルーダ(ペムブロリズマブ)を組み合わせた併用療法が、がん治療の新たな選択肢として注目を集めています。
第2b相臨床試験KEYNOTE-942では、高リスク悪性黒色腫の術後補助療法として、併用群がキイトルーダ単独群と比べて再発・死亡リスクを49%低減するという結果が報告されました。この成果をもとに、現在は悪性黒色腫だけでなく肺がんなど複数のがん種を対象に第3相試験が進行中です。
本記事では、併用療法の仕組みや治験データをわかりやすく解説し、読者の皆さまが主治医との相談に役立てられるよう丁寧にまとめました。
mRNAがんワクチンとはどんな治療法なのか|従来の抗がん剤との違い
mRNAがんワクチンは、患者ごとの腫瘍遺伝子変異を解析し、がん細胞に特有の「ネオアンチゲン(新生抗原)」をコードしたmRNAを投与することで、免疫細胞にがん細胞の目印を教える個別化医療です。
抗がん剤のようにがん細胞を直接攻撃するのではなく、自分自身の免疫を活性化させる点が大きく異なります。
mRNAがんワクチンが免疫を呼び覚ます仕組み
mRNAがんワクチンを筋肉内に注射すると、体内の細胞がそのmRNAを読み取り、がん特有のタンパク質(ネオアンチゲン)を一時的に産生します。産生されたネオアンチゲンは抗原提示細胞によってT細胞へ提示され、がん細胞を標的とする免疫応答が誘導されるという流れです。
つまり、がんの「指名手配書」を免疫システムに配布するようなイメージでしょう。mRNA自体は体内で速やかに分解されるため、DNAを書き換える心配はありません。
患者一人ひとりの腫瘍に合わせた個別化ワクチン設計
mRNA-4157(V940)を例にとると、手術で切除した腫瘍をゲノム解析し、独自のアルゴリズムで免疫原性の高いネオアンチゲンを選び出します。1回分のワクチンに最大34種類のネオアンチゲンをコードできるため、がん細胞が持つ複数の弱点を同時に狙えるのが強みです。
| 比較項目 | mRNAがんワクチン | 従来の抗がん剤 |
|---|---|---|
| 作用の仕方 | 免疫を活性化して間接的にがん細胞を攻撃 | がん細胞のDNA合成や分裂を直接阻害 |
| 個別化 | 患者ごとの腫瘍変異に合わせて設計 | がん種ごとに共通の薬剤を使用 |
| 正常細胞への影響 | がん特有の抗原を標的とし比較的限定的 | 正常細胞にもダメージを与えやすい |
抗がん剤や放射線治療とは目指すゴールが異なる
従来の抗がん剤は、細胞分裂が活発ながん細胞を化学物質で直接攻撃します。放射線治療もがん細胞のDNAを破壊する手法です。
一方、mRNAがんワクチンは免疫細胞を教育することでがんを排除しようとする戦略であり、「治す力」を患者自身の体に引き出してもらう治療といえるでしょう。
そのため、副作用の出方も異なります。抗がん剤では脱毛や強い吐き気が問題になりやすい一方、mRNAワクチンでは注射部位の痛みや倦怠感など比較的軽度な反応が中心と報告されています。
キイトルーダ(ペムブロリズマブ)は免疫のブレーキを外す薬である
キイトルーダは抗PD-1抗体と呼ばれる免疫チェックポイント阻害薬で、がん細胞が免疫にかけている「ブレーキ」を解除し、T細胞が本来の攻撃力を取り戻せるよう支援する薬剤です。悪性黒色腫、非小細胞肺がん、胃がん、子宮頸がんなど幅広いがん種で使われています。
PD-1とPD-L1が結合すると免疫が眠ってしまう
免疫細胞(T細胞)の表面にはPD-1という受容体が存在し、がん細胞の表面にあるPD-L1と結合すると「攻撃をやめなさい」という信号が送られます。がん細胞はこの仕組みを巧みに利用して免疫の監視網をすり抜けているわけです。
健康な体ではPD-1経路が自己免疫疾患の暴走を防ぐ大切な安全装置として機能しています。しかし、がん細胞はその安全装置を悪用してしまいます。
キイトルーダが免疫の攻撃力を再び引き出す
キイトルーダはT細胞のPD-1に結合し、がん細胞のPD-L1からのブレーキ信号を遮断します。その結果、T細胞が再活性化され、がん細胞への攻撃を再開できるようになります。
いわば、がん細胞が握っていた「停戦命令書」を無効化する薬と考えるとわかりやすいかもしれません。キイトルーダは3週間に1回200mg、または6週間に1回400mgを点滴で投与するのが一般的です。
キイトルーダ単独療法でも多くのがん種に有効性が示されている
キイトルーダはKEYNOTE-024試験において、PD-L1高発現の非小細胞肺がんを対象に無増悪生存期間の中央値10.3カ月を達成し、化学療法群の6.0カ月を大きく上回りました。
悪性黒色腫やMSI-High固形がんなど複数のがん種でも有効性が確認され、すでに幅広い適応を取得しています。
| がん種 | 代表的な臨床試験 | 主な成果 |
|---|---|---|
| 非小細胞肺がん | KEYNOTE-024 | PFS中央値10.3カ月(化学療法6.0カ月) |
| 悪性黒色腫 | KEYNOTE-006 | OS・PFSともに有意に改善 |
| MSI-High固形がん | KEYNOTE-158 | 全奏効率33.8% |
| 胃がん | KEYNOTE-859 | OS有意延長(HR 0.78) |
mRNAワクチンとキイトルーダの併用で相乗効果が期待できる理由
mRNAワクチンが免疫の「攻撃対象」を教え、キイトルーダが免疫の「ブレーキ」を外す。この2つを組み合わせることで、免疫システムの「標的認識力」と「攻撃持続力」を同時に強化でき、単独療法を超えた相乗効果が期待されます。
ワクチンで「攻撃対象」を教え、キイトルーダで「攻撃許可」を出す
mRNAがんワクチンは、がん特異的なネオアンチゲンに対するT細胞応答を誘導します。しかし、せっかくT細胞ががん細胞を認識できるようになっても、PD-1/PD-L1経路を通じて攻撃にブレーキがかかってしまうと効果は限定的です。
キイトルーダを併用することで、ワクチンが誘導したT細胞の活動を阻害するブレーキを解除し、がん細胞に対する免疫攻撃をフルパワーで発揮させることが狙いです。
腫瘍微小環境を「免疫が効きやすい状態」に変える
がんの周囲には、免疫を抑制する細胞や分子が集まった「腫瘍微小環境(TME)」が存在します。キイトルーダはこのTME内の免疫抑制を緩和し、mRNAワクチンで新たに活性化されたT細胞が腫瘍内部へ侵入しやすくなると考えられています。
- mRNAワクチン:がんに特異的なT細胞クローンを増やす
- キイトルーダ:T細胞の疲弊・不活化を防止する
- 併用効果:腫瘍内へのT細胞浸潤を促進し攻撃力を維持
単独では再発を防ぎきれなかった患者にも併用なら届く可能性
高リスクの悪性黒色腫では、術後にキイトルーダ単独で補助療法を行っても、一定の割合で再発が生じます。KEYNOTE-942試験の結果は、mRNAワクチンを加えることで再発リスクをさらに押し下げられる可能性を示しました。
免疫チェックポイント阻害薬だけでは十分に活性化しなかったT細胞が、ワクチンによって「正しい標的」を認識できるようになり、結果として治療成績の底上げにつながったと考えられます。
KEYNOTE-942試験が示した併用療法の治験データと再発リスクの低減
KEYNOTE-942(mRNA-4157-P201)試験は、切除後の高リスク悪性黒色腫(ステージIIIB~IV)患者157例を対象とした第2b相ランダム化非盲検試験です。併用群はキイトルーダ単独群と比較して再発または死亡のリスクを49%低減し、5年追跡データでもその効果が持続していることが確認されました。
試験デザインと対象患者|157例のランダム化試験
患者は2対1の割合で、mRNA-4157(1mg、3週間ごと最大9回)+キイトルーダ(200mg、3週間ごと最大18サイクル)の併用群、もしくはキイトルーダ単独群に無作為割り付けされました。対象は完全切除後の高リスク皮膚悪性黒色腫(ステージIIIB〜IV)で、米国とオーストラリアの施設で登録が行われています。
主要評価項目は無再発生存期間(RFS)、副次評価項目は遠隔転移無発生生存期間(DMFS)と安全性です。
再発リスク49%低減・遠隔転移リスク62%低減という結果
3年追跡の解析では、併用群のRFSハザード比は0.510(95%信頼区間0.288〜0.906)であり、再発または死亡のリスクが49%低減しました。さらに遠隔転移または死亡のリスクも62%低減(HR 0.384、95%信頼区間0.172〜0.858)と、印象的な数値を示しています。
2.5年時点の無再発生存率は併用群74.8%に対し、キイトルーダ単独群は55.6%でした。この差は探索的サブグループ解析でも一貫して観察されたと報告されています。
5年追跡でも効果は持続|長期データが示すもの
2026年1月に発表された5年追跡データでも、再発または死亡リスクの49%低減(HR 0.510、95%信頼区間0.294〜0.887、片側名目P=0.0075)が維持されました。治療終了から数年が経過しても効果が落ちていない点は、免疫記憶がしっかり形成された可能性を示唆しています。
| 評価項目 | 併用群 | キイトルーダ単独群 |
|---|---|---|
| 再発・死亡リスク低減率 | 49%(HR 0.510) | 基準 |
| 遠隔転移・死亡リスク低減率 | 62%(HR 0.384) | 基準 |
| 2.5年無再発生存率 | 74.8% | 55.6% |
mRNAワクチン併用療法の副作用プロファイル|安全性は許容範囲か
KEYNOTE-942試験における併用療法の安全性プロファイルは管理可能な範囲であり、mRNAワクチンに起因する有害事象の大部分はグレード1〜2(軽度〜中等度)でした。グレード4〜5(重篤〜致死的)の有害事象は報告されていません。
報告された主な副作用は倦怠感・注射部位の痛み・悪寒
併用群で多く報告された副作用は、倦怠感(60.6%)、注射部位疼痛(56.7%)、悪寒(49.0%)でした。いずれもワクチン接種に伴う一般的な免疫反応であり、新型コロナウイルスmRNAワクチンで経験した方も多いかもしれません。
これらの副作用は一過性であることがほとんどで、日常生活に大きな支障をきたすほどのものは限定的と考えられています。
キイトルーダ特有の免疫関連有害事象にも注意が必要
| 副作用の種類 | 併用群の発現率 | 特徴 |
|---|---|---|
| 倦怠感 | 60.6% | 大部分がグレード1〜2 |
| 注射部位疼痛 | 56.7% | mRNAワクチン投与に伴う反応 |
| 悪寒 | 49.0% | 一過性の免疫活性化に伴う反応 |
| 免疫関連有害事象 | 37.5% | 単独群36%と大差なし |
併用によって副作用が大幅に増えるわけではない
免疫関連有害事象(irAE)の発現率は、併用群37.5%に対しキイトルーダ単独群36%と、ほぼ同等でした。mRNAワクチンを加えることで免疫関連の副作用が跳ね上がるわけではなく、安全性の面でも許容できる結果といえます。
ただし、免疫チェックポイント阻害薬に共通する間質性肺炎や甲状腺機能障害、大腸炎などの副作用には引き続き注意が必要です。治療を受ける際は定期的な血液検査や画像検査を欠かさず行い、気になる症状があれば速やかに主治医へ相談してください。
悪性黒色腫以外への展開|肺がんや腎細胞がんへの第3相試験が進行中
KEYNOTE-942の良好な結果を受け、モデルナとメルクは複数のがん種を対象にmRNA-4157(V940)とキイトルーダの併用を検証する大規模な臨床開発プログラム「INTerpath」を立ち上げました。悪性黒色腫の第3相試験に加え、非小細胞肺がん、腎細胞がん、尿路上皮がん、皮膚扁平上皮がんへの展開が進んでいます。
INTerpath-001|悪性黒色腫を対象にした第3相試験
INTerpath-001(NCT05933577)は、切除後の高リスク悪性黒色腫(ステージIIB〜IV)約1,089例を対象とした国際共同第3相二重盲検試験です。オーストラリア、フランス、ドイツ、日本など14カ国で登録が進み、すでに登録は完了したと報告されています。
KEYNOTE-942で示された第2b相の成果を、より大規模な患者群で検証することが目的であり、主要評価項目は無病生存期間(DFS)です。
INTerpath-002・009|非小細胞肺がんにも対象を拡大
INTerpath-002(NCT06077760)は、完全切除後のステージII〜IIIB非小細胞肺がん約868例を対象とした第3相試験です。術後化学療法を終えた患者に対し、mRNA-4157+キイトルーダとキイトルーダ単独を比較します。
さらにINTerpath-009(NCT06623422)では、術前にキイトルーダ+化学療法を受けて病理学的完全奏効を達成できなかった患者約680例を対象に、術後の併用療法を評価しています。肺がんは世界で最も死亡者数が多いがん種であり、この領域での検証は社会的な意義も大きいでしょう。
腎細胞がん・尿路上皮がん・皮膚扁平上皮がんへの広がり
INTerpath-004は腎細胞がん、INTerpath-005は筋層浸潤性尿路上皮がんを対象とした第2相試験として進行中です。INTerpath-007では切除可能な局所進行皮膚扁平上皮がんを対象とした第2/3相試験が開始されており、mRNAがんワクチンの応用範囲は着実に拡大しています。
| 試験名 | 対象がん種 | 試験相 |
|---|---|---|
| INTerpath-001 | 悪性黒色腫(ステージIIB〜IV) | 第3相 |
| INTerpath-002 | 非小細胞肺がん(ステージII〜IIIB) | 第3相 |
| INTerpath-009 | 非小細胞肺がん(術前治療後) | 第3相 |
| INTerpath-004 | 腎細胞がん | 第2相 |
| INTerpath-005 | 筋層浸潤性尿路上皮がん | 第2相 |
| INTerpath-007 | 皮膚扁平上皮がん | 第2/3相 |
mRNAワクチンとキイトルーダの併用を検討するときに知っておきたいこと
mRNAワクチンとキイトルーダの併用療法に関心を持った方が、主治医に相談する前に押さえておきたい基礎知識を整理します。現時点で承認済みの治療ではなく臨床試験段階にある点を含め、冷静かつ前向きに情報を整理することが大切です。
現時点では臨床試験段階であり承認された治療法ではない
- mRNA-4157(V940)は研究段階の薬剤であり、承認を取得していない
- 2023年にFDAから画期的治療薬指定を受けたが、指定と承認は異なる
- 第3相試験の結果を踏まえた規制当局への申請は2026年以降と見込まれている
すべてのがん患者に適応されるわけではない
KEYNOTE-942試験の対象は完全切除後の高リスク皮膚悪性黒色腫でした。現在進行中のINTerpath試験でも、がん種やステージ、全身状態(PS)、特定の遺伝子変異の有無などによって参加基準が厳密に設けられています。
個別化ワクチンは患者の腫瘍から採取した検体のゲノム解析を必要とするため、手術で十分な腫瘍組織を得られない場合や、全身状態が著しく低下している場合は適応外となる可能性があります。
主治医と相談する際のポイント
気になる治療法があるときは、主治医にその名称と臨床試験名を具体的に伝えましょう。「mRNA-4157とキイトルーダの併用について知りたい」「INTerpath試験に参加できる可能性はあるか」といった形で尋ねると、担当医も情報を調べやすくなります。
また、がん拠点病院やがん相談支援センターでは、臨床試験の検索を手伝ってもらえる場合もあります。自分のがんの種類やステージに合った試験が国内で実施されているか、情報を集めてみてください。
よくある質問
mRNA-4157(V940)とキイトルーダの併用療法は現在どの段階にあるのか?
mRNA-4157(V940)とキイトルーダの併用療法は、悪性黒色腫を対象とした第2b相試験KEYNOTE-942で有望な結果を示し、現在は第3相試験(INTerpath-001)へ進んでいます。非小細胞肺がんを対象としたINTerpath-002やINTerpath-009も同時に進行中です。
ただし、いずれも臨床試験段階であり、規制当局の承認はまだ取得されていません。FDAから画期的治療薬指定を受けてはいますが、これは審査を迅速化するための制度であり、有効性や安全性の承認とは異なります。
mRNAがんワクチンとキイトルーダを併用すると副作用は増えるのか?
KEYNOTE-942試験の報告によると、mRNAワクチンの追加によって免疫関連有害事象が大きく増加する傾向は認められませんでした。併用群の免疫関連有害事象発現率は37.5%で、キイトルーダ単独群の36%とほぼ同水準です。
mRNAワクチン由来の副作用としては倦怠感、注射部位の痛み、悪寒が多く報告されていますが、その大部分はグレード1〜2の軽度な反応でした。グレード4〜5の重篤な有害事象は報告されていません。
mRNA-4157はどのようにして患者ごとに異なるワクチンを作るのか?
mRNA-4157は、患者の腫瘍から採取した組織をゲノム解析し、がん細胞特有の遺伝子変異(ネオアンチゲン)を特定するところから始まります。独自のバイオインフォマティクス・アルゴリズムが免疫原性の高い変異を選び出し、最大34種類のネオアンチゲンを1本のmRNAにコードします。
このmRNAを脂質ナノ粒子で包んで筋肉内に注射すると、体内の細胞がネオアンチゲンを産生し、免疫細胞に提示される仕組みです。腫瘍の「個人情報」に基づいて設計されるため、同じ薬は2人の患者で全く同一にはなりません。
mRNAがんワクチンとキイトルーダの併用療法は悪性黒色腫以外のがんにも効果が期待できるのか?
モデルナとメルクは、悪性黒色腫以外にも非小細胞肺がん、腎細胞がん、尿路上皮がん、皮膚扁平上皮がんを対象としたINTerpath試験プログラムを展開しています。特に肺がん領域では2つの第3相試験が同時に進行中であり、幅広いがん種への応用が模索されています。
ただし、がん種によって腫瘍の遺伝子変異パターンや免疫環境は大きく異なるため、すべてのがんで同等の効果が得られるとは限りません。今後の第3相試験の結果を注視する必要があるでしょう。
KEYNOTE-942試験で再発リスクが49%低減したという数値はどのように解釈すればよいのか?
ハザード比0.510は、「キイトルーダ単独群と比較して、mRNAワクチン併用群では再発または死亡が起きるリスクが約半分になった」という意味です。この数値は追跡期間の中央値が5年に達した時点でも維持されており、持続的な効果を示しています。
一方で、この試験は157例という比較的小規模な第2b相試験であることも考慮が必要です。より大規模な第3相試験INTerpath-001の結果によって、この効果の確実性がさらに裏付けられるかどうかが注目されます。
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この記事を書いた人 Wrote this article
前田 祐助 医学博士 / 医師
慶應義塾大学医学部大学院にて、がんの発生メカニズム(発癌機構)や、慢性炎症と腫瘍の関係性に関する基礎研究に従事し、医学博士号を取得。 特に、胃がんにおける炎症微小環境の解析や、細胞シグナル伝達(COX-2/PGE2経路など)による腫瘍形成の研究において実績を持つ。 現在は、大学病院や研究機関で培った「根拠(エビデンス)に基づく医療」の視点を活かし、疾患の早期発見や予防医療の啓発活動を行っている。 【保有資格・所属】 医学博士(慶應義塾大学)/ 医師免許 / 日本内科学会 / 日本医師会認定産業医