がん免疫療法の副作用まとめ|薬の種類別の特徴と早期発見のポイント

がん免疫療法の副作用まとめ|薬の種類別の特徴と早期発見のポイント

がん免疫療法は、自分自身の免疫力を利用してがん細胞を攻撃する治療法として注目を集めています。ただし、免疫の働きを強める分、思わぬ臓器に副作用が出ることも少なくありません。

この記事では、免疫チェックポイント阻害薬を中心に薬の種類ごとの副作用の特徴や発症しやすい時期、そして早期発見のための具体的なセルフチェック法までを詳しくまとめました。治療を受けるご本人やご家族が安心して情報を得られるよう、わかりやすく丁寧に解説していきます。

がん免疫療法の副作用は全身のあらゆる臓器に現れる

がん免疫療法による副作用は、皮膚や消化管、肺、肝臓、内分泌臓器など体のさまざまな部位に影響を及ぼします。従来の抗がん剤とは異なり、免疫そのものが活性化することで正常な組織を攻撃してしまう点が大きな特徴です。

免疫が自分の体を攻撃する「免疫関連有害事象」とは

がん免疫療法で特に注意すべき副作用は「免疫関連有害事象(irAE)」と呼ばれるものです。irAEとは、免疫チェックポイント阻害薬によって活性化した免疫細胞が、がん細胞だけでなく正常な臓器まで攻撃してしまう現象を指します。

自己免疫疾患と似た仕組みで発症するため、甲状腺機能の異常や大腸炎、間質性肺炎など多様な症状として現れるのが特徴です。どの臓器に症状が出るかは個人差が大きく、事前に完全な予測は難しいとされています。

副作用が出やすい時期と発症頻度の目安

irAEの多くは治療開始から数週間〜数か月以内に発症しますが、臓器によって出現時期が異なります。皮膚症状は比較的早期に現れやすく、内分泌系の副作用はやや遅れて発症する傾向があるでしょう。

発症頻度は薬剤の種類や併用の有無によって変動します。単剤療法では軽度のirAEが30〜50%程度に見られ、重度のものは5〜15%ほどと報告されています。併用療法ではこれらの数値がさらに高くなるケースもあります。

主な臓器別の副作用出現時期

臓器・症状出現時期の目安頻度
皮膚(発疹・かゆみ)2〜6週間30〜40%
消化管(下痢・大腸炎)6〜12週間10〜20%
肝臓(肝機能障害)8〜12週間5〜15%
内分泌(甲状腺異常)10〜16週間5〜20%
肺(間質性肺炎)8〜16週間2〜5%

軽度でも見逃すと重篤化する副作用に要注意

irAEは初期段階では軽い倦怠感や微熱、皮膚のかゆみ程度にとどまることが多く、「気のせいかもしれない」と見過ごされがちです。しかし、そのまま放置すると短期間で重篤化するケースがあるため油断は禁物といえます。

特に間質性肺炎や重症大腸炎、心筋炎などは発見が遅れると命に関わる場合もあります。いつもと違う体の変化を感じたら、軽い症状であっても速やかに主治医へ相談することが大切です。

免疫チェックポイント阻害薬による副作用「irAE」には独特の特徴がある

免疫チェックポイント阻害薬の副作用は、従来の抗がん剤による吐き気や脱毛といった症状とは性質がまったく異なります。免疫の暴走が原因であるため、発症パターンや対処法にも独自の考え方が求められます。

皮膚・消化器・内分泌に多い免疫関連の副作用

irAEの中で発症頻度が高いのは、皮膚症状、消化器症状、内分泌障害の3つです。皮膚では紅斑やかゆみを伴う発疹が多く、消化器では水様性の下痢や腹痛が典型的な症状として現れます。

内分泌系では甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症、さらには下垂体炎といった症状が報告されています。甲状腺の異常は自覚症状が乏しいことがあり、定期的な血液検査で初めて判明する場合も珍しくありません。

発症時期が遅れて現れるケースもある

irAEは治療中だけでなく、治療終了後に初めて症状が出ることがあります。投与を中止してから数か月後に甲状腺機能の異常や1型糖尿病を発症した報告もあり、長期的な経過観察が欠かせないでしょう。

遅発性の副作用は治療との因果関係が見えにくいため、治療歴を正確に医療者へ伝えることが重要です。免疫療法を受けた経験がある方は、治療後も定期的な検査を続けるよう心がけてください。

Grade分類で見る副作用の重症度

irAEの重症度はGrade1(軽度)からGrade5(死亡)までの5段階で評価されます。Grade1では経過観察のみで済むことが多いのに対し、Grade2以上ではステロイド投与や免疫療法の休薬・中止が検討されます。

Grade3以上の重症例では入院管理が必要になることもあるため、早い段階で症状を医療チームに報告し、Gradeが進行する前に適切な治療を受けることが鍵を握ります。

irAEの重症度分類と対応の目安

Grade症状の程度一般的な対応
Grade1軽度・日常生活に支障なし経過観察、対症療法
Grade2中等度・日常生活に一部制限免疫療法の休薬、ステロイド検討
Grade3重度・入院が必要な場合も免疫療法中止、高用量ステロイド
Grade4生命を脅かす重篤な状態集中治療、免疫抑制剤の併用

薬の種類ごとに異なるがん免疫療法の副作用一覧

がん免疫療法に使われる薬はいくつかの種類に分かれ、それぞれ標的とする分子が異なるため、副作用のパターンにも違いがあります。自分が使用する薬の特徴を知っておくことで、副作用の早期発見につながります。

ニボルマブ(オプジーボ)に多い副作用の傾向

ニボルマブはPD-1という分子を標的とする免疫チェックポイント阻害薬です。間質性肺炎や甲状腺機能障害の報告頻度がやや高い傾向にあり、投与開始後は呼吸器症状や倦怠感の変化に注意が必要となります。

皮膚症状としては発疹やかゆみが多く、消化器症状としては下痢が報告されています。多くの場合は軽度〜中等度にとどまりますが、まれに重症の大腸炎や肝機能障害が発生するため、定期的な採血や画像検査を受けることが望ましいでしょう。

ペムブロリズマブ(キイトルーダ)で報告されている主な症状

ペムブロリズマブもPD-1を標的とする薬剤で、ニボルマブと類似した副作用プロファイルを持っています。ただし、甲状腺機能障害の頻度がやや高いとの報告があり、甲状腺ホルモン値のモニタリングが欠かせないといえます。

肺がんや頭頸部がん、胃がんなど幅広いがん種に使用されるため、治療対象の臓器に近い部位で副作用が起こった場合、がんの進行との鑑別が難しくなる場合もあります。少しでも異変を感じたら早めに相談してください。

主な免疫チェックポイント阻害薬と副作用の比較

薬剤名標的分子注意すべき副作用
ニボルマブPD-1間質性肺炎、甲状腺障害、大腸炎
ペムブロリズマブPD-1甲状腺障害、肝機能障害、肺臓炎
イピリムマブCTLA-4重症大腸炎、下垂体炎、肝炎
アテゾリズマブPD-L1肺臓炎、肝機能障害、発疹
デュルバルマブPD-L1肺臓炎、甲状腺障害、肝炎

イピリムマブ(ヤーボイ)は消化器系の副作用に特に注意が必要

イピリムマブはCTLA-4を標的とする薬剤で、PD-1/PD-L1阻害薬と比べて重症の消化器系副作用が起こりやすいとされています。特に重症大腸炎は命に関わるケースもあるため、頻回の下痢や血便が見られた場合は直ちに受診が必要です。

下垂体炎(脳の下垂体に炎症が起こる疾患)もイピリムマブに特徴的な副作用の一つです。強い頭痛やめまい、極度の倦怠感が現れた場合は下垂体炎の可能性を考え、主治医への連絡を急いでください。

がん免疫療法の副作用を早期に見つけるセルフチェック法

副作用を早期に発見できれば、治療の中断を最小限に抑えながら適切な対処につなげられます。日常生活の中でできる簡単な観察習慣を身につけることが、安全に治療を続ける第一歩です。

毎日の体温・体重記録が副作用発見の手がかりになる

体温の微妙な上昇や体重の急激な変動は、irAEの初期サインである場合があります。毎朝同じ条件で体温と体重を測定し、ノートやアプリに記録する習慣をつけておくと、変化に素早く気づけるでしょう。

0.5℃以上の体温上昇が3日以上続く場合や、1週間で2kg以上の体重変動があった場合は、副作用の兆候かもしれません。数値として残しておくことで、受診時に医師へ正確な情報を伝える助けにもなります。

皮膚や排泄物の変化を見逃さないためのポイント

皮膚の発疹やかゆみ、色調の変化はirAEの初期症状として出やすいため、入浴時に全身をチェックする習慣が役立ちます。口内炎や爪の変色といった小さな変化にも気を配りましょう。

便の回数・形状・色の変化や、尿の色が濃くなるといった排泄物の異常も重要な観察ポイントです。消化器や肝臓の副作用は排泄物の変化として早期に現れることがあるため、日々の観察が大きな意味を持ちます。

倦怠感や息切れなど「なんとなく不調」の段階で気づくコツ

irAEの初期症状は風邪や疲労と似ていることが多く、「年齢のせいかな」「最近忙しかったから」と自己判断してしまいがちです。しかし、治療中に現れた体調変化はすべて副作用の可能性を考慮に入れるべきといえます。

普段と比べて階段の上り下りで息切れする、食欲が落ちた、朝起きられないほどだるいなどの変化があれば記録しておいてください。小さな違和感でも主治医に伝えることが、重篤化を防ぐ最大のポイントです。

毎日のセルフチェック項目

  • 体温と体重を毎朝同じ時間・条件で測定する
  • 入浴時に皮膚全体の発疹・かゆみ・色調変化を確認する
  • 便の回数・形状・色、尿の色を毎日観察する
  • 倦怠感・食欲・息切れの程度を5段階で自己評価する
  • 「いつもと違う」と感じた症状をメモに残す

副作用が出たら慌てない|主治医に伝えるべき情報と受診の目安

副作用の症状が出ても、慌てず冷静に対処すれば多くの場合は適切にコントロールできます。主治医へ正確な情報を伝えることと、受診すべきタイミングを事前に知っておくことが安心につながるでしょう。

受診時に持参したい「症状メモ」の書き方

症状を伝えるときは「いつから」「どのような症状が」「どの程度の強さで」「日常生活への影響は」という4つの要素を整理しておくと、医師が迅速に判断しやすくなります。口頭での説明だけでは細かなニュアンスが伝わりにくいため、メモに書き出しておくことをおすすめします。

体温や食事量の変化、排泄の状況も一緒に記録しておくと、irAEのGrade評価に役立ちます。スマートフォンのメモ機能や紙のノートなど、続けやすい方法で構いません。

どの程度の症状なら緊急受診が必要か?

すべての症状で緊急受診が必要なわけではありませんが、いくつかの危険サインには即座の対応が求められます。呼吸困難、38.5℃以上の高熱が続く場合、1日6回以上の水様便、胸の痛みや動悸などは緊急性が高い症状です。

判断に迷ったときは、かかりつけの医療機関に電話で相談するのが安全です。治療開始前に「こういった症状が出たらすぐ連絡してほしい」という基準を主治医と共有しておくと、いざというときに落ち着いて行動できます。

緊急受診の目安となる症状

症状具体的なサイン緊急度
呼吸器系安静時の息切れ、酸素飽和度の低下高い
消化器系1日6回以上の水様便、血便高い
循環器系胸痛、強い動悸、失神非常に高い
全身症状38.5℃以上の発熱が2日以上持続中〜高い
神経系強い頭痛、視力低下、意識の変容非常に高い

副作用の治療で免疫療法を中断する判断基準

irAEがGrade2以上と判定された場合、免疫療法の休薬や中止が検討されることがあります。休薬はあくまで一時的な措置であり、副作用が改善すれば治療を再開できるケースも多いため、過度に心配する必要はありません。

ただし、Grade3以上の重症例やステロイド治療に反応しない場合は、免疫療法の永久中止が選択される場合もあります。治療継続の可否は主治医が総合的に判断しますので、不安なことがあれば遠慮なく質問してください。

がん免疫療法中の日常生活で副作用リスクを減らす工夫

免疫療法の副作用を完全に防ぐ方法は現時点では確立されていませんが、日々の生活習慣を整えることで体への負担を軽減し、副作用に対する体の回復力を高めることは十分に期待できます。

感染予防と体力維持のための食事・運動の考え方

免疫療法中は免疫バランスが変化しているため、感染症にかかりやすくなる場合があります。手洗い・うがいの徹底に加え、バランスの取れた食事で栄養状態を維持することが体力の土台をつくります。

運動については、ウォーキングや軽いストレッチ程度の有酸素運動を無理のない範囲で継続するのがよいでしょう。激しい運動は体への負担が大きいため、主治医と相談しながら自分に合った運動量を見つけてください。

疲労や睡眠不足が副作用に与える影響

慢性的な睡眠不足や過度な疲労は免疫機能のバランスを崩しやすく、副作用が出やすい環境を作ってしまう可能性があります。治療期間中は特に意識して休養時間を確保するよう努めましょう。

睡眠の質を高めるために、就寝前のスマートフォン使用を控える、寝室の温度を適切に保つなどの基本的な対策が効果的です。眠れない夜が続く場合は主治医に相談し、適切な対処法を一緒に考えてもらうことも選択肢の一つといえます。

周囲のサポート体制を整えておくことが治療継続の鍵になる

がん免疫療法は長期間にわたることが多く、副作用への対応もひとりで抱え込むには負担が大きいものです。家族や友人、医療ソーシャルワーカーなど、頼れるサポート体制を早めに整えておくと精神面でも安定しやすくなります。

日々の体調変化を共有できるパートナーがいると、自分では気づきにくい表情や行動の変化を指摘してもらえることもあります。遠慮せず周囲の力を借りることが、治療を無理なく続けるための大きな支えになるでしょう。

治療中に心がけたい生活習慣

  • 手洗い・うがいを外出後と食事前に徹底する
  • タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂取する
  • 無理のない範囲でウォーキングなどの有酸素運動を続ける
  • 7〜8時間の睡眠を目標にし、就寝環境を整える
  • 体調の変化を家族や医療者と日常的に共有する

従来の抗がん剤とがん免疫療法では副作用の出方がまるで違う

がん免疫療法と従来の抗がん剤(殺細胞性抗がん剤)は、がんを攻撃する仕組みが根本的に異なるため、副作用の種類や出方にも大きな違いがあります。この違いを知っておくと、治療中の体調変化への向き合い方が変わるはずです。

抗がん剤は骨髄抑制、免疫療法は自己免疫反応が中心

従来の抗がん剤は細胞分裂が活発な細胞を無差別に攻撃するため、骨髄抑制(白血球や血小板の減少)、脱毛、吐き気・嘔吐が代表的な副作用として知られています。一方、がん免疫療法の副作用は免疫の過剰反応による自己免疫的な症状が中心です。

抗がん剤と免疫療法の副作用比較

比較項目従来の抗がん剤がん免疫療法
主な原因正常細胞への直接的ダメージ免疫の過剰反応(自己免疫)
代表的な副作用骨髄抑制、脱毛、吐き気皮膚炎、甲状腺障害、大腸炎
出現時期投与後数日〜2週間数週間〜数か月(遅発性あり)

副作用の出現時期と持続期間にも大きな差がある

抗がん剤の副作用は投与直後〜2週間以内に出現し、次の投与までに回復するサイクルが一般的です。対して免疫療法の副作用は発症時期が読みにくく、治療開始から数か月経ってから初めて現れることもあります。

持続期間にも違いがあり、抗がん剤の多くの副作用は治療終了とともに消退していきます。免疫療法のirAEは一度発症すると長引く場合があり、甲状腺機能低下症のように生涯にわたってホルモン補充が必要になるケースも存在します。

治療終了後も長期にわたって副作用が続く場合がある

がん免疫療法の特筆すべき点は、治療を終了した後も副作用が持続したり、新たに出現したりすることがある点です。免疫の「記憶」が残ることで、投与終了から半年以上経って甲状腺機能異常や1型糖尿病を発症する報告もあります。

そのため、治療終了後も定期的なフォローアップ検査が重要です。「治療が終わったから安心」ではなく、体調管理とセルフチェックを長期的に継続する意識を持つことが、副作用の遅発性リスクに備える唯一の方法といえるでしょう。

よくある質問

がん免疫療法の副作用はいつごろから現れることが多い?

がん免疫療法の副作用である免疫関連有害事象(irAE)は、治療開始から数週間〜数か月以内に発症することが多いとされています。皮膚症状は比較的早期の2〜6週間ごろ、消化器や内分泌系の症状はやや遅れて8〜16週間ごろに出やすい傾向があります。

ただし、治療終了後に遅れて発症するケースもあるため、投与期間中だけでなく治療後も体調の変化に気を配る姿勢が大切です。

がん免疫療法の副作用が出たら治療は中止になる?

副作用の程度によって対応が異なります。軽度(Grade1)であれば経過観察をしながら治療を継続できるケースがほとんどです。中等度(Grade2)以上では一時的に免疫療法を休薬し、ステロイドなどで副作用をコントロールします。

副作用が改善すれば治療を再開できる場合も多いため、副作用が出たからといって必ず治療が終わるわけではありません。主治医と密に連携しながら治療方針を決めていくことが重要です。

がん免疫療法で使う薬ごとに副作用の出方は違う?

薬の種類によって副作用の傾向に違いがあります。PD-1阻害薬のニボルマブやペムブロリズマブは甲状腺機能障害や間質性肺炎が出やすく、CTLA-4阻害薬のイピリムマブは重症の大腸炎や下垂体炎が比較的多いと報告されています。

PD-1阻害薬とCTLA-4阻害薬を併用する場合は、単剤よりも副作用の発症頻度や重症度が上がる傾向にあります。自分が使用している薬の特徴を主治医に確認しておくと安心です。

がん免疫療法の副作用を早期発見するために自分でできることは?

毎日の体温・体重の記録、皮膚の観察、排泄物のチェックが基本的なセルフチェック法です。「いつもと違う」と感じた症状はメモに残し、受診時に主治医へ伝えるようにしましょう。

特に倦怠感や微熱、食欲の低下、息切れといった曖昧な症状も副作用の初期サインである場合があります。自己判断で「大したことない」と片付けず、気になることは早めに医療チームに相談する姿勢が早期発見につながります。

がん免疫療法の副作用は従来の抗がん剤の副作用とどう違う?

従来の抗がん剤は正常な細胞を直接傷つけることで骨髄抑制や脱毛、吐き気などの副作用を引き起こします。一方、がん免疫療法の副作用は免疫系の過剰反応が原因であり、自己免疫疾患に似た症状が全身のさまざまな臓器に現れる点が特徴的です。

発症時期も異なり、抗がん剤は投与後すぐに出やすいのに対し、免疫療法は数か月遅れて発症することもあります。治療終了後にも新たな副作用が出る可能性がある点が、従来の抗がん剤との大きな違いです。

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この記事を書いた人 Wrote this article

前田 祐助

前田 祐助 医学博士 / 医師

慶應義塾大学医学部大学院にて、がんの発生メカニズム(発癌機構)や、慢性炎症と腫瘍の関係性に関する基礎研究に従事し、医学博士号を取得。 特に、胃がんにおける炎症微小環境の解析や、細胞シグナル伝達(COX-2/PGE2経路など)による腫瘍形成の研究において実績を持つ。 現在は、大学病院や研究機関で培った「根拠(エビデンス)に基づく医療」の視点を活かし、疾患の早期発見や予防医療の啓発活動を行っている。 【保有資格・所属】 医学博士(慶應義塾大学)/ 医師免許 / 日本内科学会 / 日本医師会認定産業医