肝細胞がんの治療法を網羅|手術・ラジオ波・カテーテル・薬物療法の選び方

肝細胞がんの治療法を網羅|手術・ラジオ波・カテーテル・薬物療法の選び方

肝細胞がんと診断されたとき、多くの方が「自分にはどの治療法が合うのだろう」と不安を感じるのではないでしょうか。治療法は手術・ラジオ波焼灼術・カテーテル治療・薬物療法と多岐にわたり、腫瘍の大きさや個数、肝臓の働き、全身の状態を総合的に判断して選びます。

この記事では、肝細胞がんの主な治療法をわかりやすく整理し、それぞれの特徴や向いている患者像について丁寧に解説していきます。治療の全体像をつかむことで、主治医との対話がよりスムーズになるでしょう。

ご自身やご家族に合った治療の方向性を考える手がかりとして、ぜひ最後までお読みください。

肝細胞がんの治療方針はBCLCステージ分類で決まる

肝細胞がんの治療を考えるうえで、まず知っておきたいのがBCLC(バルセロナ臨床肝がん)ステージ分類です。この分類は世界中の診療ガイドラインで広く採用されており、腫瘍の大きさ・個数・肝機能・全身状態を組み合わせて5段階(0~D)に振り分け、治療方針を導きます。

BCLCステージ分類が世界標準とされている背景

肝細胞がんは、がんそのものの進行度だけでなく、土台となる肝臓の機能が治療成績を大きく左右します。肝硬変を併発しているケースが多いため、腫瘍だけに焦点を当てた分類では不十分でしょう。

BCLCステージ分類はこの点を踏まえ、肝予備能やパフォーマンスステータス(全身の活動度)を組み込みました。欧州肝臓学会(EASL)や米国肝臓病学会(AASLD)をはじめとする主要学会が推奨しており、2022年には治療推奨が改訂されています。

ステージごとに異なる治療のゴール

BCLCステージ0(超早期)やA(早期)であれば、手術やラジオ波焼灼術、肝移植といった根治を目指す治療が検討されます。ステージB(中間期)ではカテーテル治療が中心になり、ステージC(進行期)では薬物療法が主軸です。

BCLCステージと主な治療方針

ステージ状態の目安主な治療
0(超早期)単発2cm以下切除・焼灼術
A(早期)単発または3個以内切除・焼灼術・肝移植
B(中間期)多発・肝機能良好カテーテル治療
C(進行期)脈管浸潤や肝外転移薬物療法
D(終末期)肝機能高度低下緩和ケア

肝機能のChild-Pugh分類も治療を左右する

BCLCステージ分類と合わせて評価されるのが、肝機能を示すChild-Pugh(チャイルド・ピュー)分類です。血清アルブミン値やビリルビン値、腹水の有無などから肝臓の予備能力をA・B・Cの3段階で判定します。

Child-Pugh Aであれば肝機能が保たれており、手術や薬物療法に耐えうると判断される場合が多いでしょう。Child-Pugh BやCと進むにつれて選択肢が狭まるため、肝機能を維持する生活管理が治療の幅を広げる鍵になります。

肝細胞がんの手術(肝切除)で根治を目指せる条件とは

肝切除は肝細胞がんに対する根治治療のひとつで、腫瘍を含む肝臓の一部を外科的に取り除きます。根治を期待できる反面、残る肝臓が十分に機能するかどうかが手術の可否を分けるポイントです。

手術が選ばれるのは「腫瘍」と「肝臓」の両方の条件がそろったとき

肝切除の対象となるのは、主に単発の腫瘍で脈管浸潤(血管への浸食)がなく、肝機能が良好なケースです。日本の臨床では、ICG検査(インドシアニングリーン負荷試験)と呼ばれる肝予備能評価を行い、どれだけの肝臓を安全に切除できるか見極めます。

肝硬変が進行している場合は、たとえ腫瘍が小さくても術後に肝不全を起こすリスクがあるため、慎重な判断が求められるでしょう。

腹腔鏡手術の普及で体への負担が軽くなった

近年は腹腔鏡下肝切除(お腹に小さな穴を開けてカメラと器具を挿入する手術)が広がり、開腹手術に比べて傷が小さく回復も早い傾向にあります。肝臓の表面近くに位置する腫瘍であれば、腹腔鏡手術が積極的に選択されるようになりました。

ただし、腫瘍の位置や大きさによっては開腹手術のほうが安全に行えるケースもあり、担当医と十分に話し合って術式を決めることが大切です。

術後の再発リスクと定期的なフォローアップ

肝切除は根治を目指す治療ですが、術後5年以内に約60~70%の患者さんに再発がみられるとされています。再発は残った肝臓から新たに発生するケースが多く、慢性肝炎や肝硬変が背景にある以上、完全に防ぐことは難しいのが現状です。

そのため手術後も3~6か月ごとに画像検査と血液検査を継続し、再発を早期に捉える体制を整えることが重要です。再発した場合でも早い段階で見つかれば、再度の手術やラジオ波焼灼術などで対処できる可能性があります。

項目肝切除のポイント
対象単発腫瘍・肝機能良好
利点根治が期待できる
注意点術後再発率が高い
術後管理3~6か月ごとの定期検査

ラジオ波焼灼術(RFA)は体への負担が少ない肝細胞がん治療

ラジオ波焼灼術(RFA)は、電極針を腫瘍に刺して高周波の熱でがん細胞を壊死させる局所治療です。体への侵襲が比較的少なく入院期間も短い傾向にあるため、高齢者や肝機能が低下している方にも適用しやすい点が支持されています。

ラジオ波焼灼術の対象となる腫瘍の大きさと個数

一般的にRFAは、腫瘍の直径が3cm以下で3個以内の場合に高い治療効果を発揮します。3cm以下の早期肝細胞がんでは、手術と同等の長期生存率を示す報告もあり、体への負担を考慮して第一選択に挙げる施設も少なくありません。

腫瘍が3cmを超える場合は、一度の焼灼では壊死が不十分になる恐れがあるため、複数回の焼灼やカテーテル治療との併用が検討されるでしょう。

超音波ガイド下で行う施術の流れ

RFAは多くの場合、超音波(エコー)で腫瘍の位置を確認しながら皮膚の上から電極針を刺入します。局所麻酔と鎮静剤を使用するため、全身麻酔の負担がかかりません。焼灼にかかる時間は腫瘍の大きさにもよりますが、おおむね10~30分程度です。

ラジオ波焼灼術と肝切除の比較

比較項目ラジオ波焼灼術肝切除
侵襲度低い高い
入院期間数日程度1~2週間
適応腫瘍3cm以下・3個以内比較的大きな腫瘍も可
再発率局所再発あり肝内再発あり

マイクロ波焼灼術(MWA)との違いも知っておきたい

近年はRFAに加えて、マイクロ波焼灼術(MWA)も臨床で使われるようになりました。MWAはより高温で広い範囲を短時間に焼灼できるため、やや大きな腫瘍にも対応しやすいとされています。

どちらの焼灼術が自分に合っているかは、腫瘍の位置や周囲の血管との関係によって異なるため、担当医に両方の特徴を聞いたうえで検討するとよいでしょう。

カテーテル治療(TACE)は中間期の肝細胞がんに有効な選択肢

カテーテル治療の代表格であるTACE(肝動脈化学塞栓療法)は、足の付け根の動脈からカテーテルを挿入し、肝動脈を通じて腫瘍に抗がん剤と塞栓物質を直接送り込む方法です。腫瘍への血流を遮断しながら高濃度の抗がん剤を届けることで、がん細胞を壊死させます。

TACEが選ばれる患者像と適応条件

TACEは主にBCLCステージB(中間期)の肝細胞がんに対して第一選択として推奨されています。腫瘍が多発しているものの脈管浸潤や肝外転移がなく、肝機能がChild-Pugh AまたはBの比較的良好な状態にある方が対象です。

腫瘍が非常に大きい場合や門脈本幹に血栓がある場合は、塞栓によって肝機能が急激に悪化する恐れがあるため、適用が慎重に検討されます。

従来型TACEとビーズを使うDEB-TACEの違い

従来型のTACE(cTACE)は、リピオドールと呼ばれる油性造影剤に抗がん剤を混ぜたエマルジョンを腫瘍の栄養動脈に注入したあと、ゼラチンスポンジなどで血管を塞ぎます。

一方、DEB-TACE(薬剤溶出性ビーズを用いたTACE)は、抗がん剤をあらかじめ染み込ませた微小なビーズを使用する方法です。DEB-TACEは抗がん剤の全身への流出が少なく、副作用が軽減される傾向にあります。

ただし治療成績(生存率)においてはcTACEとの間に大きな差は報告されておらず、施設の経験や設備によって使い分けが行われています。

TACE後に起こりやすい症状と対処法

TACEのあとには、発熱・腹痛・嘔気といった「塞栓後症候群」と呼ばれる一連の症状が数日間続くことがあります。腫瘍壊死に伴う炎症反応によるもので、多くの場合は数日以内に落ち着きます。

退院後に高熱が続いたり、強い腹痛が生じたりした場合は肝膿瘍や肝不全の兆候である可能性があるため、速やかに受診してください。

TACEの種類と特徴

種類特徴主な利点
cTACEリピオドール+抗がん剤歴史が長く実績豊富
DEB-TACE薬剤溶出性ビーズ使用副作用が軽い傾向
TARE放射性微小球を使用脈管浸潤例にも検討可能

肝細胞がんの薬物療法|分子標的薬と免疫チェックポイント阻害薬の進歩

手術やカテーテル治療の対象とならない進行期の肝細胞がんには、薬物療法(全身療法)が中心的な役割を果たします。近年は分子標的薬に加えて免疫チェックポイント阻害薬が承認され、治療成績は大きく向上しました。

ソラフェニブが切り拓いた肝細胞がんの薬物療法時代

2008年に報告されたSHARP試験の結果、マルチキナーゼ阻害薬であるソラフェニブが進行肝細胞がんの全生存期間を有意に延長することが示されました。以降約10年間、ソラフェニブは一次治療の唯一の標準薬として使用されています。

主な副作用は手足皮膚反応、下痢、高血圧などです。内服薬であるため通院で治療を続けられますが、副作用管理が長期にわたる点に注意が必要でしょう。

レンバチニブの登場で一次治療の選択肢が広がった

2018年のREFLECT試験では、レンバチニブがソラフェニブに対して全生存期間の非劣性を証明しました。無増悪生存期間や奏効率ではソラフェニブを上回る結果が得られており、腫瘍縮小効果をより強く期待したいケースで選ばれる傾向にあります。

肝細胞がんに使われる主な薬剤

薬剤名主な作用特徴
ソラフェニブマルチキナーゼ阻害長期使用の実績が豊富
レンバチニブマルチキナーゼ阻害高い奏効率
アテゾリズマブ+ベバシズマブ免疫+血管新生阻害一次治療の新標準
デュルバルマブ+トレメリムマブ二重免疫療法出血リスクが高い例にも

免疫チェックポイント阻害薬の併用療法が治療の主役に

2020年のIMbrave150試験で、PD-L1阻害薬アテゾリズマブと血管新生阻害薬ベバシズマブの併用が、ソラフェニブに対して全生存期間と無増悪生存期間の両方で有意な改善を示しました。肝機能が良好(Child-Pugh A)で全身状態が保たれている患者さんには、この併用療法が一次治療の新たな標準として推奨されています。

さらにHIMALAYA試験では、抗CTLA-4抗体トレメリムマブと抗PD-L1抗体デュルバルマブの併用もソラフェニブに対する優越性を示しました。食道静脈瘤の出血リスクがあってベバシズマブを使いにくい患者さんにとって、有力な選択肢となっています。

二次治療以降に使える薬剤も増えている

一次治療の効果が不十分であった場合や副作用で継続が困難になった場合に、二次治療としてレゴラフェニブ、カボザンチニブ、ラムシルマブなどが使用可能です。特にラムシルマブは、血清AFP値が400ng/mL以上の患者さんに限って有効性が示されており、バイオマーカーに基づく治療選択の一例といえます。

治療の選択肢が広がったことで、一次治療が効かなくても次の手が打てる時代になりました。切り替え時期を逃さないよう、定期的な画像検査と主治医との密な連携を保ちましょう。

肝移植は肝細胞がんと肝硬変を同時に治療できる唯一の方法

肝移植はがんを含む肝臓をまるごと摘出し、健康なドナーの肝臓に置き換える治療です。肝細胞がんとその背景にある肝硬変を一度に治すことができる唯一の方法であり、条件を満たせば長期的な根治も期待できます。

ミラノ基準を満たす場合に高い根治率が期待できる

肝移植の適応判定に広く用いられるのがミラノ基準(腫瘍が単発で5cm以下、または3個以内で各3cm以下)です。この基準内であれば5年生存率は約70%に達し、腫瘍の再発率も低く抑えられます。

ミラノ基準を超える症例でも、ダウンステージング(TACEや薬物療法で腫瘍を縮小させてから基準内に持ち込む方法)によって移植を受けられるケースが近年増えています。

日本では生体肝移植が中心となる

欧米では脳死ドナーからの臓器提供が多いのに対し、日本では生体肝移植が主流です。健康な親族の肝臓の一部を移植する方法であり、ドナーの身体的負担やリスクについて十分な説明と同意が必要になります。

臓器提供を待つ間に腫瘍が進行してしまう「ウェイティングリスト上の脱落」を防ぐため、待機中にTACEやRFAで腫瘍の進行を抑える「ブリッジング治療」を行うこともあります。

移植後の免疫抑制療法と長期管理

肝移植後は拒絶反応を防ぐために免疫抑制薬を生涯にわたって服用します。免疫抑制によって感染症のリスクが上がるほか、腎機能障害や糖尿病などの副作用にも注意が必要です。

移植後も定期的な画像検査と腫瘍マーカーの測定で再発を監視しつつ、免疫抑制薬の量を適切に調整しながら日常生活に復帰することを目指します。

肝移植の要点まとめ

  • ミラノ基準内であれば5年生存率は約70%
  • 日本では生体肝移植が主流であり、ドナー候補者との十分な話し合いが必要
  • 待機中のブリッジング治療で腫瘍進行を抑制
  • 移植後は免疫抑制薬の長期服用と定期的なフォローが続く

あなたに合った肝細胞がん治療を見つけるために大切なこと

肝細胞がんの治療法は複数ありますが、「どれが自分に一番合うか」は患者さん一人ひとりの状態によって異なります。主治医と十分に相談しながら、自分自身も治療の全体像を把握しておくことが納得のいく治療につながります。

集学的治療チームに相談するメリット

チームを構成する主な専門家

  • 肝臓外科医が担う肝切除・肝移植の領域
  • 消化器内科医による肝機能管理と薬物療法の選択
  • 放射線科(IVR)専門医によるTACE・RFAなどの局所治療
  • 腫瘍内科医が統括する薬物療法全般

肝細胞がんの治療では、これらの専門家がひとつのチームとなって方針を決める「腫瘍カンファレンス」が行われます。複数の視点が入ることで、偏りのない治療選択が実現するでしょう。

患者さん自身がセカンドオピニオンを求めることも有効です。特に手術が可能かどうかの境界線にあるケースでは、別の施設の意見を聞くことで治療の選択肢が広がるかもしれません。

治療を選ぶときに整理しておきたい自分自身の情報

主治医に的確な判断を仰ぐためには、現在の肝機能の状態、腫瘍の大きさ・個数・位置、全身の体力、基礎疾患の有無を整理しておくとスムーズです。

加えて、ご自身の生活スタイルや治療に対する希望(入院期間を短くしたい、副作用をなるべく避けたいなど)も担当医に伝えてください。治療効果だけでなく生活の質を含めた総合的な判断が、満足度の高い治療選択につながります。

肝臓を守る日常の過ごし方も治療の一部

肝細胞がんの多くは慢性肝炎や肝硬変を背景に発生するため、治療中・治療後ともに肝臓への負担を減らす生活習慣が大切です。アルコールを控え、バランスのよい食事を心がけるだけでも肝機能の維持に寄与します。

B型肝炎やC型肝炎の持続感染がある場合は、抗ウイルス治療を並行して受けることで新たな発がんリスクの低減が期待できるでしょう。治療はがんだけに向き合うのではなく、その土台となる肝臓をいたわることも欠かせないのです。

よくある質問

肝細胞がんの治療後に再発する確率はどの程度ですか?

肝切除やラジオ波焼灼術で根治的な治療を受けた場合でも、5年以内の再発率は約60~70%と報告されています。再発の多くは肝臓内に新たな腫瘍として発生するもので、背景にある慢性肝疾患が主な原因と考えられています。

ただし、早期に再発を見つければ再治療で対処できるケースも多いため、定期的な検査を欠かさないことが重要です。術後は3~6か月間隔で画像検査と腫瘍マーカーの測定を続けましょう。

肝細胞がんに対するラジオ波焼灼術と肝切除はどちらが適していますか?

腫瘍が3cm以下で3個以内であれば、ラジオ波焼灼術(RFA)と肝切除は同等の長期成績を示すという研究結果があります。体への負担の少なさから、高齢の方や肝機能が低下している方にはRFAが選ばれやすいでしょう。

一方で、3cmを超える腫瘍や単発で肝機能が十分に保たれている場合は、肝切除のほうが局所再発率を低く抑えられる可能性があります。腫瘍の特性や自身の体力を踏まえて担当医と相談してください。

肝細胞がんの免疫チェックポイント阻害薬にはどのような副作用がありますか?

免疫チェックポイント阻害薬(アテゾリズマブやデュルバルマブなど)は、免疫を活性化してがん細胞を攻撃させる一方で、正常な臓器にも免疫反応が向かうことがあります。これを「免疫関連有害事象(irAE)」と呼びます。

具体的には、甲状腺機能異常、肝機能障害、皮疹、大腸炎、間質性肺炎などが報告されています。発症時期や重症度は個人差が大きいため、少しでも気になる症状があれば早めに主治医に伝えることが大切です。

肝細胞がんのカテーテル治療(TACE)は何回まで受けられますか?

TACEの回数に明確な上限はなく、治療効果が認められ肝機能が維持されている限り繰り返し行うことが可能です。ただし回数を重ねると肝臓へのダメージが蓄積し、肝機能が低下するリスクが高まります。

画像検査で腫瘍の縮小や壊死が確認できなくなった時点で「TACEに対する不応」と判断され、薬物療法への切り替えが検討されるのが一般的です。治療のたびに肝機能と腫瘍の反応を総合的に評価し、次の方針を決めていきます。

肝細胞がんの治療中に日常生活で気をつけるべきことは何ですか?

治療中は肝臓に負担をかけないよう、アルコールの摂取を控えることがまず大切です。バランスのよい食事と十分な休息を心がけ、疲労を溜めすぎない生活リズムを整えましょう。

B型肝炎やC型肝炎の治療を並行して続けることも、新たな発がんリスクを下げるうえで重要になります。運動については担当医の許可を得たうえで、無理のない範囲で体力の維持に努めてください。食欲の低下やだるさが続く場合は、早めに相談することをおすすめします。

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この記事を書いた人 Wrote this article

前田 祐助

前田 祐助 医学博士 / 医師

慶應義塾大学医学部大学院にて、がんの発生メカニズム(発癌機構)や、慢性炎症と腫瘍の関係性に関する基礎研究に従事し、医学博士号を取得。 特に、胃がんにおける炎症微小環境の解析や、細胞シグナル伝達(COX-2/PGE2経路など)による腫瘍形成の研究において実績を持つ。 現在は、大学病院や研究機関で培った「根拠(エビデンス)に基づく医療」の視点を活かし、疾患の早期発見や予防医療の啓発活動を行っている。 【保有資格・所属】 医学博士(慶應義塾大学)/ 医師免許 / 日本内科学会 / 日本医師会認定産業医